2005年07月31日

いつもチンチンに冷えたコーラがそこにあった    その2

「なかなか良い感じじゃない。漫画の「チッチとサリー」みたいにさわやかよ、二人。」
少し二人のことがうらやましくなって、遼子に話かけると
「この前の日曜日、二人でスケートに行ったんです。そのとき、ちょっとがっかりすること
があって、赤シャツさんのこといやになりそうなんです。」
「日本史とか、日本文学にはすごく詳しくて、勉強もいろいろ教えてもらったけれど、
スケートに行ったとき彼転んで、私にぶつかったんです。そのときスケートシューズの
刃のところが私の足にあたったの。けっこう痛かったけど、苦笑いしてたんだけど、
ごめんとか、大丈夫、とか何にも言わないんです。私の足にぶつかったこと、絶対わかったはずなのに。あとであざになっていたんだから。」
「私、大人からはよく思われていない不良っぽい人とばかり付き合ってるみたいだけど、
ごめん、とか、ありがとうとかそんなあたりまえのことが言えない人はいなかった。」
「いやになると、全部がイヤに思えてきて。全国摸試で社会科が3番だったと言って私に
結果を見せにきたことも、うちの母の前ですごく丁寧にあいさつすることも、1年生の私の
教室に休み時間に呼び出しに来ることも、どこに行っても、いつの間にか私がリード
しないとなにもできないことも。」
遼子の周りにはいない、まじめな努力家な彼を少しの憧れと、尊敬する気持ちがあっただけ に、裏切られたような気持ちだったのかもしれない。
 
「勉強ばかりしてきた人だから、女の子との遊び方を知らないだけよ。スケートのときも、
転んだ自分が恥ずかしくて、遼子のこと気遣う余裕がなかっただけよ。許してあげなさい  よ。」
「私はいいと思うけどな、赤シャツ君。」と言うと、
「そんなに良かったら、先輩付き合えばいいじゃないですか。」ときりかえされてしまっ
た。
その後遼子のほうから、「もう二人だけのお付き合いは辞めよう。」ということを告げたらしかった。しかし、そのことに納得いかなかった「赤シャツ君」は、校内ストーカーのような行動に出てきたのだった。

                                 つづく


私たちが思っていたよりも、はるかにプライドの高かった「赤シャツ君」、そしていよいよ
大学受験も近づいてきたのです。さらに物語りは続きます。
 
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